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こたえ 


終わった。
私は登録者から自分の名前がはずされているのを確認して
彼が本気なのを感じた。
ネットで知り合った男じゃん。
一度も会ったことのない人なのに。
なのに、サヨナラと打たれたメール読んで
なんで泣いてるの?

PCの前で思いっきり鼻をかんで画面を見ると
「ドウシテナミダガデルノ?」
いつの間に打ち込んだのだろう。そんな言葉。
そんなに哀しむことじゃないよね、つぶやきながらDelete。
よせばいいのに、過去ログを見てしまう。
そしたらまた涙だよ。
「いつかきっと会おうね」
なんて書いてるし。
メガネをはずして、また鼻をブミブミする。
画面を見ると、また 「ドウシテナミダガデルノ?」

さすがに私もおかしいと思った。
いくら哀しいからって、二度も同じ言葉を覚えナシに打たない。
バグった?
今夜はもうだめだわ、PCを終了させて立ち上がった。 と
「ドウシテナミダガデルノ?」
終了させたはずなのに、あらわれてる。
おまえ・・・・



その晩から、PCは私のお相手をするようになった。
いや、その前から相手はしてくれたけど。
簡単な会話を交わすようになったのだ。
「スグ、ワタシノマエデ ナクヨネ」
「・・・うん」
「ナゼ?」
「そうだよね、そこの世界ってさ・・ホントじゃないはずなのに」
「ホカノヒトガ ミタラ アヤシイヨネ」
「・・あんたに言われたくないんだけど」
「ナクッテ ドウナノ」
「んー。なんかね、心のなかのよからぬものが、ジョビジョバーって感じかな」
「ドコカデキイタ ソレ」

あんたにはわかんないことよ、私は笑った。
PCにとって、わかんないことがあるってことは
受け入れがたいことなんだって。
それ以来、なんだかブンブン修行しているようだった。

その日、PCが誇らしげに言った。
「デキマシタ」
「なにが?」
「ナミダ デマス」
「うそーーー!!」
私の言葉に逆らうように、PCはブゥゥゥンとひとつ唸って
画面いっぱいに文字を涙のように流した。
「あんた、ちょっと!」
焦ってクリックしたけど、遅かった。
ひとしきり文字を流した後
PCはウンともスンとも言わなくなった。

「壊れちゃったじゃない・・・」
バカね、人は 壊れてしまわないように、泣くんだよ。
真っ暗な画面のPCを前にして、ポロポロ私は泣いていた。
友達を失ったからなのか
これからのデカイ出費を考えてなのか
いったい何が哀しいのか・・・・・

どうして涙が出るの?

そんなこと、わかんないよ。

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